【読書】旅するように生きたくなる「青空と逃げる」辻村深月

こんにちは、風子です。

 

辻村深月さんの「青空と逃げる」を読みました。

 

辻村深月さんの本はどれも大好きです。

心をつかまれて持っていかれるようなミステリーが多いですが、この「青空と逃げる」は、どこかほのぼのとした、穏やかな気持ちで読めました。

 

青空と逃げる (単行本)

青空と逃げる (単行本)

 

 

内容としては、母と息子の逃亡劇です。

 

劇団員をしている父親が、主演女優と深夜に交通事故にあいます。

主演女優は事故を苦に自殺。

父親は入院先の病院から姿を消し、行方不明に。

 

残された妻と10才の息子は、世間からは好奇の目にさらされ、主演女優の所属事務所からは責任を問われ、その状況に耐えられず逃げだします。

 

 

逃亡は東京から始まり、高知の四万十川、姫路の家島、大分の別府温泉、仙台、北海道、と日本全国に及びます。

 

逃亡先で、母は息子と生きるために住む場所を見つけ、仕事を探し、なんとかその土地になじもうとします。

息子も知らない土地で、その土地の人たちと出会い、成長していきます。

 

 

 

四万十川の穏やかな川面。

青一色の空。

穏やかでおおらかな時間の流れ。

 

家島では見渡す限りの青い海、砂浜。

海に光る太陽の光。

海の向こうに見える他の島々の影。

 

別府温泉の側溝からあがる白い煙。

温泉のにおい。

地獄蒸しで蒸されたホクホクの野菜。

 

 

ストーリーは母子の緊迫した逃亡生活なわけですが、逃亡先の地方の美しい情景、そこでの人の暮らし、人のやさしさに引き込まれました。

 

こんな生き方もいいなぁ。

あ、逃亡生活はしたくないですよ。

 

最小限の荷物で地方に行き、その土地で最低限の仕事をして、その土地での暮らしを堪能し、また違う土地へ移る。

 

そんな旅をするように生きるのもアリだよなぁ、と思いました。

 

現実はそんなに甘くはないかもしれません。

仕事もそんな簡単に見つからないかもしれない。

優しい人ばっかりじゃないかもしれないし。

 

でも先のことは考えず、最小限の収入でいいと思えば何とかなるんじゃないかな。

人生どうとでもなるのかもしれない。

 

そんな生き方の選択肢を教えてくれた本でした。

 

今日のねこ

クアッ

ギャー

ペッ

すごいアクビいただきました!

最後の顔!